事業の概要

全体概要説明

・高専は実験・実習に重点が置かれ、授業と連動して専門分野の理解を深める実践的な教育が特徴である。

これまで高専機構の教育改革推進事業「実験スキルプロジェクト」では、専門分野によらない実験スキルの評価指標を作成し、高専の学生実験において学生がどのようなスキルを身につけたかを明確にしてきた。また、JST委託事業「ジュニアドクター育成塾」にて、小・中学生に対して科学技術人材の早期育成を行い、実験を伴う体験型講座を通して能力の伸長を図ってきた。

しかしながら、初等・中等教育から高等教育まで一貫した実験スキルを測る指標は存在せず、児童・生徒・学生個人のスキルに応じて適切な実験を選択することは難しく、学修者個々のスキル向上の妨げとなっている。

・本研究ではSociety5.0・DX時代に必要とされる理数・工学系の学生実験モデルを作成し、到達度に応じた実験スキルおよび人間力の評価指標を構築し学びを可視化する。

誰が評価しても同じ結果が得られる客観的な指標を作成し、児童・生徒・学生が主体的に実行でき、質の保証ができる「学修者本位型実験」を体系化し、公開することを目的とする。

主に北海道の小学5,6年生・中学生と旭川高専の高専生および「自己創造型学修者」を特徴とする新潟大学創生学部の大学生をターゲットとして実践・分析を行うことにより、誰でも使えるよう改善し公開する。

本研究の目的

・本研究では、小学5年生から大学生を対象として、Society5.0に必要とされる理数・工学系の学生実験モデルを作成し、到達度に応じた実験スキル及び人間力の評価指標を構築する。誰が評価しても同じ結果が得られる客観的な指標を作成し、児童・生徒・学生が主体的に実行できる「学修者本位型実験」を体系化し、公開することを目的とする。

※「学修者本位型実験」とは、体験のみを目的とした実験ではなく、機材を使って行う実験と情報端末を使ったプログラミング実験を含み、Society5.0やDX時代に必要な技術や新しい現象について、個々の学修者の到達レベルに応じて実験内容を選択でき、その実験スキルを評価でき、かつ人間力(分野横断的能力)を養うことができることを目的とした実験である。

 

研究課題の核心をなす学術的「問い」

①科学教育分野で新たな時代(Society5.0,DX)に対応した実験は整備されているのか?

②個々の能力は違うのに、一斉一律実験で学修者の実験スキルは十分育成できるのか?

③スキルの評価は教師だけがするものか?

④学習者は実験スキルが身についた実感をもっているか?学びの可視化は十分か?

⑤実験で身につく非認知スキル(人間力)は何なのか?

⑥初等中等教育と高等教育および学校教育外の接続・連携・公開は十分か?